問題76                 


次は、正当防衛についての記述であるが、誤りはどれか。

@ その侵害が急迫なものでなければならず、将来侵害されるおそれがあるという程度では、正当防衛は認められない。

A 物を盗まれてしまった後で、これを取り返す行為も正当防衛である。

B 侵害は不正なものでなければならないが、「不正」とは違法のことであり、したがって、正当防衛や緊急避難行為に対し、正当防衛を行うことはできない。

C 自己又は他人の権利を防衛するものであることが必要である。

D 「やむを得ずにした行為」であることが必要であり、侵害排除のために必要な程度を超えないことが必要とされる。




























解答と解説

正解はA

@BCDは、正しい。
Aの物を盗まれてしまった後で、贓物を取り返す行為は、財物の取得によって窃盗罪は既遂に達し、既に急迫の侵害は過ぎたと解すべきで、正当防衛は認められない(最判昭和24.5.18)ので、誤り。












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