問題84                 


次は、逮捕・監禁について述べたものであるが、誤りはどれか。

@ 「監禁」とは、有形・無形的であるとは問わず、一定の場所から脱出することができないようにして、継続的に人の自由を拘束することである。

A 「逮捕」とは、ロープなどで人を縛り付け、自由を直接拘束することをいい、脅迫を加えて一室に閉じ込め、その場所から立ち去れないようにするなど、人の行動の自由を拘束する行為は、監禁罪に当たる。

B 一般的に監禁は、暴行又は脅迫を手段とするが、偽計によって相手が錯誤に陥っているのを利用する場合も含まれる。

C 逮捕して引き続き監禁が行われることも多く、そのような場合は、逮捕・監禁の二罪となるのではなく、全体として1つの罪になる。

D 現行犯逮捕のように法令で認められた正当な行為は、理由を問わず、継続的な監禁が行われたとしても、監禁罪に問われることはない。




























解答と解説

正解はD

@ABCは、正しい。
Dの現行犯逮捕のように法令で認められた正当な行為であっても、正当な理由がないにもかかわらず、検察官又は司法警察職員に引き渡さず、継続的な監禁が行われた場合には、監禁罪に問われることがあるので、誤り。
なお、自由を拘束する方法は色々な方法があるが、正当な手続きによらず、人の身体を直接支配し行動の自由を拘束すると逮捕に当たり、一室に閉じ込めたり、数人で取り囲み一定の場所から脱出することを著しく困難にする、又は不能にする行為は、物理的な監禁に当たり、入浴中の婦女の衣類を隠して羞恥心により浴室から出られなくするような行為は、心理的方法による監禁に当たる。












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