問題86                 


次は、強要罪についての記述であるが、誤りはどれか。

@ 脅迫を手段として、人に義務のないことを行わせた場合、強要罪が成立する。

A 暴行を用いて、人の正当な権利を妨害した者は、強要罪として3年以下の懲役に処せられる。

B 強要罪は、相手方に対する直接的な生命、身体、自由等に害が加えられる脅迫でなければならず、親族へ害を加えるなどの脅迫的言動では成立しない。

C 義務のないことを行わせるという「義務」とは、法律上の義務を意味するもので、単なる道義上の義務では足りない。

D 行うべき権利の「権利」とは、法律の明文で規定された権利であることを必要とせず、また、法律行為であると事実行為であるとを問わない。




























解答と解説

正解はB

@ACDは、正しい。
Bの強要罪は、脅迫又は暴行を手段として、相手に義務のないことを行わせたり、権利の行使を妨害することであるが、脅迫による場合は、相手に対し「俺の言うとおりにしないと殺すぞ」と本人の生命に対する直接的な脅迫だけでなく、「俺の言うことを聞かなければ、お前の子供を殺すぞ」と相手の親族の生命などに害を及ぼす言動をして、脅迫する場合も成立するので、誤り。












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