問題89                 


次は、住居侵入罪に関する記述であるが、正しいものはどれか。

@ 住居侵入罪は、住居の本質的な構成部分を指すため、無断で屋根の上へ上がる行為は、住居侵入罪に当たらず、軽犯罪法に当たる。

A 住居に侵入しようとして施錠を外しかけているところを発見した場合は、住居侵入未遂罪となる。

B 正当な理由がなく合鍵、のみ、ガラス切り等、建造物に侵入するために使用される器具を隠し持っている者は、住居侵入未遂罪となる。

C 人が住んでおらず、かつ、看守していない邸宅等に正当な理由がなく潜んでいる者は、住居侵入罪として処罰される。

D セールスマンが商談中、強引な販売をしたため、居住者が帰るようにいったが、そこに居直って帰らない場合は、住居侵入罪と不退去罪の両罪が成立する。




























解答と解説

正解はA

@BCDは、誤り。
@の「屋根」というのは、人の起臥寝食に使われる場所である「住居」の本質的な構成部分の一部であるため、屋根に無断で上がる行為は、住居侵入罪に当たる。Bの「正当な理由がなく合鍵、のみ、ガラス切り等、建造物に侵入するのに使用される器具を隠し持っている者」は、「軽犯罪法」によって処罰される。Cの「人が住んでおらず、かつ、看守していない邸宅等に正当な理由がなく潜んでいる者」は、Bと同罪の「軽犯罪法」によって処罰される。Dの「セールスマンが商談中、強引な販売をしたため、居住者が帰るようにいったが、そこに居直って帰らない場合」は、刑法第130条後段不退去罪になるので、@BCDは、誤り。












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